
近年、手軽に受けられるエイジングケアとして人気の高いヒアルロン酸注入。しかし、手軽であるからこそ、「どこで受けても同じ」「シワがある場所にただ打てばいい」と誤解されがちです。
ヒアルロン酸の仕上がりを「いかにも膨らませたような不自然な顔(ヒアル顔)」にするか、「まるで時計の針を巻き戻したかのような自然な若々しさ」にするか。その決定的な差を生み出すのは、医師の感覚(センス)だけではありません。その根底にあるのは、緻密極まる「顔面解剖学(アンチエイジング・アナトミー)」への深い理解と、ミリ単位のこだわりです。
今回は、当院が追求する「解剖学に基づいたヒアルロン酸注入」の裏側と、医師としてのこだわりを解説します。
1. ヒアルロン酸治療の本質:シワを埋めるのではなく、土台(骨・脂肪)を再構築する
多くの患者様は
「ほうれい線が気になるから、ここにヒアルロン酸を入れてほしい」
「マリオネットラインを消したい」
とご来院されます。
しかし、目に見えているシワやたるみは、あくまで表面に現れた「結果」にすぎません。
顔の老化は、皮膚だけでなく、さらに深い層にある「骨の吸収(縮み)」や「脂肪コンパートメント(脂肪の区画)の減少と下垂」、そしてそれらを支える「リガメント(保持靭帯)」のゆるみが複合的に絡み合って起こります。
土台が崩れて地盤沈下を起こしているところに、表面のシワだけを埋めようとヒアルロン酸を大量に注入すると、顔がパンパンに膨らんでしまったり、重みでさらにたるみが悪化したりする原因になります。

【当院のこだわり:骨膜上注入とトータルフェイシャルアプローチ】
- 骨の萎縮を補う「骨膜上注入」: 老化によって骨が縮むと、その上にある皮膚や脂肪が支えを失って雪崩のように下垂します。当院では、まずこの縮んだ骨を補強するように、「骨膜上(こつまくじょう)」という最も深い層に硬さと大黒柱のような支えとなる力を持ったヒアルロン酸を的確に注入します。これにより、顔全体を根本から自然にリフトアップさせます。
- 脂肪の減少を補う「層の打ち分け」: 顔の脂肪は、深い層(Deep fat)と浅い層(Superficial fat)に分かれています。ボリュームが減少した深層にはボリュームを補い、表面に近い浅層には肌馴染みの良い滑らかなヒアルロン酸を慎重に配置します。この「層の打ち分け」を行うことで、真顔のときはもちろん、笑ったときにもボコつかない、滑らかで自然な表情が生まれます。

症例は40代女性。
写真右側のみヒアルロン酸注入を行いました。
(通常は左右順番にバランスを見ながら入れていきますので、このような左右差はできません。)
・両頬外側の骨膜上に2点
・お目元(頬内側)の脂肪組織内に面状に注入(カニューレ使用)
・法令線に線状に注入(カニューレ使用)
2. 「美しさ」以上に大切な「安全性」へのこだわり
解剖学を熟知することの最も重要な意義は、デザイン性以上に「安全性の担保」にあります。
顔面には、眼動脈や顔面動脈、角動脈といった極めて重要な血管が網の目のように複雑に走っています。万が一、ヒアルロン酸が血管内に注入されてしまうと、血管塞栓(血流が途絶えること)を起こし、最悪の場合、皮膚壊死や視力障害といった重篤な合併症を引き起こすリスクがあります。(※これらは医療として100%のリスクゼロを追求すべき重大な領域です)
【安全を守るための当院の徹底したこだわり】
- マイクロカニューレ(鈍針)の的確な使い分け: 先端が丸く、組織や血管を傷つけにくい特殊な針「カニューレ」を部位に応じて選択します。ただし、カニューレも適切な解剖学的層(滑走層など)を通さなければ意味がありません。血管の走行を立体的にイメージし、指先の微細な抵抗を感知しながら安全ルートを進めます。
- 細心の吸引テスト(アスピレーション): シャープなラインを出すために鋭針(通常の尖った針)を使用する際は、必ず注入前にピストンを一度引き、針先が血管内に入っていないかを確認する「吸引テスト」を徹底しています。
- 緊急対策の常備と迅速な判断: 万が一の血管塞栓の兆候を見逃さないよう、注入中・注入直後の皮膚の微細な色調変化(白化など)を厳格に監視します。また、ヒアルロン酸を迅速に分解するヒアルロニダーゼ(溶解酵素)や血流改善のための薬剤を常に完備し、即座に対応できる体制を整えています。

結び:ヒアルロン酸注入は「医学」と「アート」の融合
ヒアルロン酸注入は、メスを使わない手軽なプチ整形に見えて、その実態は非常に高度な「切らない解剖学的フェイスリフト」と言えます。
当院が目指すのは、周囲に「整形したこと」を気づかれることではなく、「なんだか最近、ますます若々しくて素敵ですね」「元気が良そうに見えますね」と言われるような、その方本来の構造に基づいた自然な美しさです。
顔の立体構造とエイジングのメカニズムを知り尽くした医師だからこそできる、緻密で安全なオーダーメイド注入。シワやたるみでお悩みの方は、ぜひ一度当院にご相談ください。
カウンセリングのご予約について
港区の当院では、院長がすべての患者様の顔立ちと骨格、脂肪のつき方を解剖学的に診断し、最適なヒアルロン酸注入プランをご提案いたします。1本から結果を出すことをきちんとおこなっております。一度に何本も注入することは決してお勧めしません。
初めての方もどうぞご安心してお問い合わせください。
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記事の監修者
SNOW MEDICAL
CLNIIC 院長
塚尾祐貴子
Tsukao Yukiko
- 資格
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- 日本外科学会認定専門医
- 日本消化器外科学会認定専門医
- 日本医師会認定産業医
- ボトックスビスタ認定医
- ジュビダーム認定医
- 所属
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- 日本外科学会
- 日本消化器外科学会
- 日本抗加齢医学会
- 日本臨床外科学会
- 経歴
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- 大阪医科大学医学部医学科卒業
- 大阪大学大学院消化器外科学専攻
- 東京医科歯科大学大学院管理政策学(MMA)
- 東京医科歯科大学大学院医療政策情報学
- 大阪大学大学病院消化器外科
- 都内美容クリニック青山院院長